今回は短めのエントリですが、今日池田紀行さん(@ikedanoriyuki)の『キズナのマーケティング』を読みながら考えたことを自分のためのメモとして。
マーケティングは、消費者の変化にフィットしながら、できる限りセールスをなくす事業活動である。
池田紀行著、『キズナのマーケティング』、p42
マーケティングが消費者の変化によって変化していくものであるならば、リサーチャーが本当に向かい合うべきものは「人」とその人間が生活する「社会」ではないだろうか。そしてリサーチが「今」を調べるものであれば、リサーチャーはそれらの変化に誰よりも敏感であるべきだと考えます。
マーケティングが消費者の変化によって変化していくように、リサーチも進化していかなければいけない。ただ、手法は変われど「人」と「社会」に深く向き合っていることを再度心に刻もうと思いました。
@fujiokat
4 件のコメント:
営業がいらなくなるのがマーケティングだと、確かコトラーも言っていました。営業なくしても、良い製品を開発し、消費者の認知を獲得して販促される方法を考え出すマーケティング。そのためには、マーケティングが時代・環境の変化対応である必要があります。
マーケティングを支えるリサーチは、その変化を発見し、その対応の方法を示唆する役割を持っています。私の本でもリサーチャーは、変化の推進者change agencyー新しい機会の発見と推進者と書きました。
そのためには、消費者、生活者、そして彼らの生活を規定する社会をウオッチングする必要があります。マーケティングのミッション実現のための課題の発見と解決といった「目的」に向けてリサーチを行なわなければいけません。
目的をより理解するためには、リサーチャーは「マーケティング」をより理解する必要があります。
同時に、変化する社会や消費者を見る方法=「手段」(リサーチャーの武器)の理解や新たな方法の開発も重要です。有効な手段があればより有効に目的=課題を解決できる可能性が高くなります。
つまり、リサーチャーは、マーケティングと、調査の方法(新・旧、定性・定量)をよく理解して、生活者、社会と向き合う必要があると思います。Experidge岸川
岸川さん、コメントありがとうございます。
>マーケティングが時代・環境の変化対応である必要があります。
>マーケティングを支えるリサーチは、その変化を発見し、その対応の方法を示唆する役割を持っています。
同感です。マーケティングもリサーチも生活者、社会の変化にあわせて進化する必要があると思います。むしろリサーチこそ、と言うべきかもしれません。
今回のエントリの私なりのテーマは、調査手法や調査結果(○○という回答が〜%など)だけを見るのではなく、背景となる生活者や社会の本質にも再度向き合ってみようというものでした。マーケティング/調査/統計だけでなく、心理学/行動経済学/今ならソーシャルメディアなどでしょうか。
マーケティングと調査手法への理解が不可欠ということに異論は全くありません。ただリサーチやその根幹となるマーケティングを理解するためには、人や社会の本質やその変化にこそ目を向けるべきだと思っています。あくまで理想論かもしれませんが。
@fujiokat
ご紹介ありがとうございます!著者の池田紀行です。
いままでのマーケティングリサーチは今後とも有効ですが、日本のソーシャルメディアだけでも一日に約500万ものクチコミが発生し、ストックされています。
Webリサーチ、CLT、GI、郵送法、なんでも良いですが、全てのマーケティングリサーチは「非日常的な意識」のときに実施しますから、「本音」かどうかわかりません。
一方、ソーシャルメディアは玉石混交ではありますが、そこには消費者の生の声や本音が記されています。
どちらが良いかではなく、両方うまく組み合わせて使っていく時代になるんじゃないかと思います。
長くなりました・・・。今後とも宜しくお願い致します☆
池田さん、コメントありがとうございます!大変恐縮です。。
旧来の調査手法とソーシャルメディアをうまく組み合わせる時代になること、ご指摘の通りだと思います。
両方を相互補完的に使いながら、消費者の意識や隠れた本音を探すことができるようになっていければと思っています。
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。
P.S. 『キズナのマーケティング』、現在も読み進めておりますが、マーケティングの構造的変化の話など大変勉強になりました。読み終えた際に改めて感想などまとめさせていただきます。
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